催眠魔女と野獣 あとがき

 『催眠魔女と虜』の読者の皆様、”女性催眠術師”をこよなく愛する作者のクーガです!!  小説『催眠魔女と野獣』が、全26話をもちまして一旦完結いたしました(汗) 2011年から連載を開始して、2022年完結と11年もかかってしまいました(泣)途中5年くらい休載してたけど......  完結までに長い時間を要してしまい、読者の方には大変なご迷惑をかけてしまったこと、深くお詫び申し上げます(陳謝…

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催眠魔女と野獣(最終話)

ーーーーーー 響子さんへーーーーーー  この手紙をあなたが読んでいる時には、既に私はあなたの側にはいないことでしょう。 あなたをずっと守ると約束しておきながら、その約束を守れなかった私をどうかお許しください。 本当はずっとあなたの側にいて、あなたの奏でるピアノを聴いていたかった...... だが、その願いはもう叶わない。 しかし私の心残りはあなたの身の安全です。 今、あなたの目の前に大男がいる…

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催眠魔女と野獣(25)

 公平が響子の元を去って三週間が過ぎた。 公平はあの日以来消息は不明で、『催眠女帝』の元にいるのは確かなのだが、取り戻すことは不可能な状況であった。 『催眠魔女』のリーダーである”まどか”が公平の行き先を調査してくれている。 そしてまどかからの情報だと、近々『催眠女帝』が日本へとやってくるというのだ。 おそらく公平は『催眠女帝』の側にいるはずだ。 まどかは『催眠女帝』を倒せば、公平を取り戻せると…

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催眠魔女と野獣(24)

 龍子から連絡を受けた『催眠魔女』のリーダー”君島 まどか”が響子の自宅へ駆けつけた。 駆けつけたまどかが響子の自宅に入ると、リビングには龍子がいた。 龍子の表情が曇っている...... その龍子の表情を見てまどかは不安な気持ちになった。  「龍子...... 響子ちゃんは......?」龍子の表情を見てまどかは心配になった。  「ずっと寝室で泣いているわ...... 無理もないわね。 愛す…

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催眠魔女と野獣(23)

 「私は”ゼラ”から力を授かったあと、父に会いに行きました。 そして父に”ゼラ”から人を超えた力を授かった事を告げたのです...... そして授かった力を証明するため、父の前で”鬼化”してみせました。 父は私の姿を見て驚いていましたが、すぐに私に対して激しい怒りを露わにしたのです.....」  「きっとあなたの父は、あなたが”ゼラ”から力を授かった事が許せなかったんでしょうね? だから怒りを露…

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催眠魔女と野獣(22)

 公平は緊張した面持ちで”ゼラ”と父親の戦いの顛末を語った......  「”ゼラ”に猛然と向かっていった父は、”ゼラ”の顔面に向かって右の正拳を放ちました。 父の鍛えられた拳は一撃必殺!! その剛拳を顔に喰らえばひとたまりもありません。 女性の顔を容赦なく狙っていく父には躊躇いも情けもありませんでした。 しかし”ゼラ”は父の剛拳が顔に迫ってきても、全く避けようともしません。 そして父の剛拳が…

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催眠魔女と野獣(21)

 「真宮弁護士...... 私のことを話す前に一つ聞かせて頂きたいのですが、あなたも響子さんや”君島 まどか”さんと同じように『催眠魔女』なのでしょうか?」  「ええ、そうよ。 わたしも『催眠魔女』の一人よ...... ”君島 まどか”は『催眠魔女』のリーダーであり、わたしの幼馴染...... 響子ちゃんは『催眠魔女』の仲間の一人で、他にも大勢仲間がいるわ」  「そうですか...... 『催…

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催眠魔女と野獣(20)

 李は鬼と化した公平の攻撃を受けてボロボロになっていた。 鬼となった公平の圧倒的な強さ...... アビゲイルの催眠術によって常人を超えた力を手に入れた筈だったが、公平の強さはその力を遥かに凌駕していた。  「なんでだ...... 俺は無敵の力を手に入れたはずなのに...... 何であんなやつに......」圧倒的な力の差を見せつかられ、もはや李の精神は崩壊寸前になっていた。  「李よ...…

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催眠魔女と野獣(19)

 再びアビゲイルが猛然と龍子に襲いかかって来た。 激しくマントを翻し、身体を回転させながらマントの中に仕込んである刃で四方八方から斬撃を放つ。  その攻撃は、先ほどよりも更に激しい攻撃であった。 マントの中に仕込んだ無数の刃が雪崩れの如く龍子に襲いかかってくる。   だが龍子は、どこから来るかわからぬ無数に襲いかかってくる斬撃を二本の剣を巧みに操り見事に受け止めた。 先ほどはアビゲイルの攻撃…

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催眠魔女と野獣(18)

 「公平さん...... その姿は一体......」異形の姿へと変貌した公平を見て、響子は驚きと衝撃を受けていた。 こんな公平の姿は見たことがない。 そして変貌した公平の姿を見て、響子は今まで見た事がなかった公平の恐ろしさを目の当たりにすることになると直感した。  「響子さん...... あなたにだけはこの姿は見られたくなかった...... あなたにだけは......」鬼のように変わった公平の…

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催眠魔女と野獣(17)

 公平は絶対絶命のピンチに陥った。 アビゲイルに響子を人質に取られて身動きが出来ない所に、さらにパワーアップした李が公平に迫ってきていた。  「どうすればいい...... どうすれば響子さんを救えるんだ......」公平は懸命に状況を打開する策を考えたが、李が迫ってくる僅かな時間では、この状況を打破する考えは何も浮かばなかった。 公平が打開策を考えいる間にも、李は既に公平の目の前に迫ってきてい…

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催眠魔女と野獣(16)

 ”無敵の野獣”と化した李の狂気の牙が、公平の肩口に食らいついた。 李の歯はガッチリと公平の肩に食い込んでいた。  「ぐおおおおっ!!」公平は噛み付いている李を腕で押しのけて強引に引き離そうとした。  しかし、アビゲイルの術によって身体能力が強化された李の咬合力は猛獣並になっており、公平の力でも容易に引き離すことが出来なかった。 (だめだ!! 引き離せない!! このままでは肩を食いちぎられる…

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催眠魔女と野獣(15)

 「うおおおおおおおっ!!」野獣と化した李が、激しく雄叫びを上げながら猛然と公平に襲いかかってきた。 襲いかかってくる李に、公平は防御の体勢に入った。 まずは李の先制攻撃を凌ぎ、攻撃を躱してから反撃をする事にした。  だが、公平の予想以上に李の間合いをつめる速度が速い!! 李は攻撃範囲に入ると右拳を公平の顔面に向かって乱暴に殴りつけてきた。 ”バチーーン”という大きな破裂音が周囲に響きわたった…

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催眠魔女と野獣(14)

 公平はいつものように響子の自宅を念入りに確認した。 特に異常は無いようだ。 だが、”アビゲイル”何処かに潜んでいる可能性もあるだけに油断は禁物であった。  「特に異常は無いようです。 明日は早いので、今日は早めに休んでください。 私は外で見張ってますので、安心してください」  「ありがとう、公平さん。 あの......」響子は心配そうな表情を浮かべていた。  「どうかしましたか? 何か心…

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催眠魔女と野獣(13)

 『パイロン』は反町が逮捕され、工藤と連絡が取れなくなり困惑していた。 今はアジトにメンバーたちと身を潜めている。  「ダメだ…… 工藤さんと連絡が取れねぇ…… 一体どこに行っちまったんだ……」メンバーが何とか工藤と連絡を取ろうとするが、何度連絡を試みても全く連絡がつかない…… メンバー達には焦りの色が伺えた。  「工藤さんが警察に捕まったという情報は無いから、どこかに身を隠してるじゃないの…

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催眠魔女と野獣(12)

 「公平さん!! 今、澪奈さんから連絡があって、反町さんが警察に逮捕されたそうよ!!」 澪奈から、反町が逮捕された連絡を受けた響子は驚いた様子で、公平のところへとやってきた。  「そうですか……  反町が逮捕されましたか…… 反町は一体何をして逮捕されたのかは聞きましたか?」  「澪奈さんと恋人の神山さんを殺害しようとしたそうよ……  拳銃も警察に押収されたって……」   「拳…

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催眠魔女と野獣(11)

 会食を終えた響子と公平は車で響子の自宅マンションへと向かっていた。 車中で響子は一言もしゃべらなかった。 公平は先ほどの事を響子から問い詰められるのではないかと思っていただけに、少しホッとしていた。  なるべく響子には、アビゲイルの事は知られたく無かった。 もし響子に知られてしまえば、響子を巻き込む事になる。 それだけは絶対に避けたかった。  だが、公平には気がかりなことがあった。…

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催眠魔女と野獣(10)

 アビゲイルに幻覚催眠かけられた公平はなす術が無かった。 百戦練磨の空手の使い手の公平ですら、アビゲイルの催眠術の前では、赤子同然のように無力だった。  「苦しかろう…… 私の幻覚催眠は、お前の肉体に幻覚と同じ苦痛を与えることが出来るのだ。 お前の目には強大な蛇が巻き付いて見えるはず…… それは私の催眠が作り出した幻覚…… だが、苦痛は本物なのだ…… このまま締め付けていけば、お前の全身の…

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催眠魔女と野獣(9)

 突然、公平の前に姿を現した、『アビゲイル』 と呼ばれる不気味な人物…… その異様な姿は、まるで、死の世界からやってきた死神のようであった。  「何をしにきたっ!! アビゲイル!!」 突然、姿を現したアビゲイルに、普段は冷静沈着な公平が声を荒げた。 この男にしては珍しく苛立っていた。  苛立つ公平だったが、アビゲイルは黙って佇み、公平の様子を伺っているようであった。 しかし、仮面を着…

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催眠魔女と野獣(8)

 「響子さん。 今日は友人との会食を楽しんでください。 私はここで待機しています」 公平はそう言って、会食が行われる高級レストランの入り口付近にあるエントランスに待機した。  今日は、先日久しぶりに再会した響子の友人である精神科医の、『立花 澪奈』 を含めた数名との食事会が開かれる。 反町のパーティーで、『立花 澪奈』 と偶然再会したことがきっかけになり、久しぶりに皆で集まることになったの…

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催眠魔女と野獣(7)

 突然、謎の集団に襲われた響子と公平だったが、駆けつけた警察によって一通り事情を聞かれた後、自宅へと戻った。  帰りの車中、響子は黙ったまま一言もしゃべらなかった…… 襲撃によほどショックを受けたのであろう…… いつものように響子の自宅の安全を確認して、公平の一日は終わる。 だが、響子の表情は不安でいっぱいのような表情だった。  天使のように可憐な響子の美しい顔が、今まで見たことが無…

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催眠魔女と野獣(6)

 公平と襲撃してきた男達の立場は完全に逆転していた。 襲撃してきた男達は狩りを行うはずだった…… しかし、獲物を狩るはずが、自分達が、『木羽 公平』 という一匹の野獣の獲物になってしまったのだ……  圧倒的な戦闘力の差…… このゴリラのような大男を倒すには、今ある武器では到底倒すことは出来ないと、男達は悟った。 戦車でもないと無理かもしれない……  公平は身動き一つせず、構えたままで…

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催眠魔女と野獣(5)

突然現れた、バイクの集団は響子と公平の乗る車を取り囲み、何処かへと誘導していた…… 「公平さん……」 響子は不安でいっぱいな表情だった…… 「心配ありません… すぐに襲ってくるわけではなさそうです。 少し様子を見ます……」 響子の不安をよそに、公平は至って冷静だった……  やがて、バイクの集団に誘導され響子と公平は港の埠頭に誘導された。 その埠頭は夜の為、すでに人…

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催眠魔女と野獣(4)

 公平と響子はこれから行われる打ち合わせ場所に車で向かっていた。 今日は先日行われたパーティーの主催者が、響子を自社のイメージキャラクターとして起用したいと申し出たため、その会社のある場所へと二人で向かっていた。  その会社名は、『フレンドリンク』 という、ネット事業を中心としたベンチャー企業である。 社長を務める、『反町』 から、ぜひ自社のイメージキャラクターになってほしいと依頼が来たの…

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催眠魔女と野獣(3)

 公平の鍛え抜かれた身体を使い、『催眠魔女 美崎 響子』 の演奏が始まった。  それは、催眠術によって身体の感覚を通常の何倍も敏感にさせられ、その敏感になった身体は触れただけで極上の快感が全身を駆け巡る……  そして、楽器となった公平の身体は快感の声をあげ、 その声は音色となり、快楽のメロディーとなる……   「まずは第一楽章よ……」 それは喜びの楽章…… 愛するものと過ごす喜…

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催眠魔女と野獣(2)

仕事を終え、響子と公平は響子の自宅のマンションに帰ってきた。 公平がいつものように、部屋の隅々まで点検して安全確認をする。 「大丈夫です!! 異常ありません。 今日もお疲れ様でした」  部屋の安全確認を終え、響子は中へと入っていく。  「公平さん。 今日もありがとう!! 中で少し休んでいって!!」 響子は、公平に部屋で休んでいくように誘った。  「いえ。 私の役目はここ…

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催眠魔女と野獣

満場の拍手に迎えられて、一人の女性がステージの中央に歩み寄ってきた。 ステージの中央には、一台のピアノが置かれている。 女性は会場にいる2000人の観客に向かって一礼して、置かれたピアノの前に着席した。 満員の会場は、水を打ったように静まり返り、観客の視線はステージの女性に集まった。 女性は静かにピアノを弾き始めた。 一瞬にして会場にいる全ての人間の心を奪ってしまった。 …

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